202419902

ソフト側からみて嬉しい CPU の性能向上手法はだいたいスケールしづらい。

• クロックを上げる → 消費電力が O(f^3).
• スーパースカラ → 回路面積が O(N^2).
• キャッシュコヒーレントなコアを増やす → コア間通信が O(N^2).

スケールする手法として残っているのは

• SIMD.
• キャッシュコヒーレンシを取らないメニーコア。

だが、 way 数の多い SIMD で高速化できるアルゴリズムは限られる。となるとキャッシュコヒーレンシを取らないメニーコアが唯一の選択肢になる。しかしこの方針での有名な例に Cell があり、少なくとも商業的には失敗している。ある程度複雑なデータ構造を扱うとなると、 Cell のようなローカルメモリとか、アドレス空間が完全に分離しているモデルは辛い。