量子力学 100 周年って何を起点にしているんだろうと調べていたら、 Wikipedia にいろいろ面白いことが書いてあるのを見つけた。
シュレディンガーは 1926 年にシュレディンガー方程式を発表し、水素原子のエネルギー準位を求めることに成功している。しかしこのとき、 |ψ|^2 が確率密度を表すという理解には至っていない。同年、ボルンが確率解釈を与える (ぱっと見そんな論文には見えないのだが、脚注にちょろっと書いてある)。
[注: 以下は出典を確認できていないゴシップ記事である]
しかし当のシュレディンガーはこの解釈に反対していた、つまりアインシュタインが言うところの「神はサイコロを振らない」派であったらしい。アインシュタインが量子論を認めなかったのはよく知られているが、シュレディンガー方程式の発見者本人もまた量子論を認めていなかったわけだ。ついでにいうと、アインシュタインはシュレディンガー方程式そのものは支持していたらしい。へええ。
いちおう最初の疑問に戻っておくと、 100 周年の起点となる 1925 年は、今日ハイゼンベルグ描像として知られる行列力学やハイゼンベルグ方程式が提唱された年である。シュレディンガーがシュレディンガー方程式に辿りついたのも 1925 年とのことで、起点とするならここが最適という判断だろうか。