「ぺんぺん草が生える」と「ぺんぺん草も生えない」という両方の慣用句がある。文そのものは真逆だが、慣用句としては似たような意味である。生えても生えなくても荒れ果てたことの比喩に使われるナズナ、そんな存在でありたい。まあ外来種が増えたからか、今ではナズナが特別強い植物という印象はあまりないが。ちなみにナズナも史前帰化植物らしい。
ナズナは春の七草のひとつで、食用できる野草として有名…なのかもしれないが、私は七草のひとつだと知らなかったし、あれが食用に適するとも思っていなかった。「かつては貴重な野菜の一つ」などと書かれていて、「あの小さいハート形の葉っぱをちまちま食べるの?」と思ったが、私が葉だと認識していた部分は果実であり、下の方にタンポポと同じような葉がある。なんでタンポポの葉は認識していてナズナの葉は認識していないんだ。