てがみ: qatacri at protonmail.com | 統計 | 2019

201916801

夏至は 6 月 21, 22 日ごろ、気温のピークは 8 月上旬で、両者には 1/8 年くらいのズレがある。今まであまり疑問に思わなかったけれど、これは何?

例えばやかんでお湯を沸かすとき、火を消してもしばらく温度上昇が続く、ということはない。温度の方程式に慣性項が入るような現象というのはあまり聞いたことがない。また、一日の太陽高度と温度変化のずれは 2h 程度であり季節の場合と大きく差があることを考えると、熱の伝達に時間がかかる、というような現象でもない。

自分で答えを思いつく前に検索してしまった。

http://ruby.kyoto-wu.ac.jp/konami/Simulation/SolarHeating/solarheating.html

何か大気の対流がどうとか複雑な理由があるのかと思いきや、ズレが生じること自体は極めてシンプルなモデルで説明できるのだった。太陽から受けるエネルギー入射量と黒体放射による出射量が釣り合うときが気温のピークで、太陽からの入射量が最大のときとは当然ずれる。

季節変化についての方程式はこんな形をしているはず。

dT/dt = a + b cos(ωt) - c T^4.

T^4 という非線形性は、遅れの生じ方という点に関しては特に重要でもない。

dT/dt = a + b cos(t) - c T
T(t) ~ cos(t - atan(1/c)) + const.