マグカップをよく割る。二桁個は確実に割っていると思う。飲み物を淹れるときは考え事をしている場合が多いので、手先が疎かになるのは必然である。え? マグカップを割ったことがない? それはちょっと集中力が足りないのではないか。ちなみに割れないという触れ込みのファインセラミックだかのマグカップは、飲み物の入った状態で冷蔵庫に入れるつもりで冷凍庫に入れてしまい、氷の膨張により割れた。
あるとき店頭で良いものを見つけた。ほぼ 高さ/直径 = 1 の円筒形で底が絞られておらず、壁も分厚い。これなら転倒しにくいし、多少なら割れずに済みそうである。ちょっと小さいが湯呑みとしては問題ない。柄はあまり好みではなかったが購入することにした。
目論みは当たり、このカップはとても長生きしている。非常に転倒しにくいし、机から落下させても全然割れない。スマートフォンのプレパラートみたいなガラスに見習ってほしい。
ただ、これはマグカップではなくそば猪口であると、購入してかなり経ってから判明した。別にどう使っても構わないとはいえ、一度そば猪口であるという情報を得てしまうと、これでコーヒーを飲んでいるとき、たまにめんつゆを飲んでいるような気分になるので困る。