ハリー・ポッターのテーマ曲っぽいやつ ("Hedwig's Theme" らしい) の鼻歌をうたってみると、半音の記憶が怪しい。それでもスケールの雰囲気はなんとなく記憶している不思議。
私は子どものときに和音の出る楽器に触れてこなかったので、和音の感覚を身につけた時期が遅い。少しコードの知識をつけたときに意外だったのは、コードを知る前に聞いた曲についても、簡単なものなら記憶だけから耳コピができたことである。たとえ意識的にはメロディくらいしか追えていなくても、ちゃんとコードの響きを記憶しているのだ。
私の父は Simon & Garfunkel をよく聞いていた。その中で私は Scarborough Fair の独特の雰囲気が好きだった。この独特の雰囲気は、いわゆるドリアンモードによる部分が大きい。実際にドリアンモードの例として挙げられることも多いこの曲、実はメインメロディでは特性音を踏んでいない。もし本当にメロディだけを記憶しているなら、「独特の雰囲気」の情報はほとんどない。