てがみ: qatacri at protonmail.com | 統計 | 2021

202104200

数学の表記といえば、人生で最初に遭遇する謎の記号は dx/dt である。高校のときは厳密さにこだわりがあって、 dx, dt を独立に扱う式変形をせず、必ず dx/dt の形を保持して計算していた。まあ数学ユーザーとしては、極限の形式的な記号だと思って計算すれば問題はないものの、厳密な扱いがどうなっているか実はいまだに分かっていなかったりする。

この手の話になると微分形式の話がよく出てきて、そこではたしかに単体の dt が定義される。ただし、この微分形式で定義される dtdx/dtdt は別物で、あくまで dx/dt は導関数を表す一体の記号である…と私は理解している。それ自体は問題ではないものの、微分形式の dt に対して定義される演算は限られていて、微積分の計算で出てくるような式がすべて正当化されるわけではないと思う。

今でも

∫ √(dx^2 + dy^2)

みたいな書き方はどうにも居心地が悪くて、

∫ √[(dx/dt)^2 + (dy/dt)^2] dt

と書いてしまう。