出典不明のものでふと思い出した。文末に付けることで笑っている様子を表す "w" について。
私の理解では、 "w" には少なくとも二通りの系譜がある。由来も使い始めた人々もまったく異なり、初期には意味合いすら違っていた。…と思っているのだけれど、どちらか片方を紹介しているサイトはあっても、両方を紹介しているサイトは見たことがない。たぶんお互い起源の違いに気づかないまま統合されたのだと思うが、証拠があるわけではない。
一つ目は 2 ちゃんねるで「(笑) → (藁 → w」と変化していった、由緒正しいネットスラングである。こちらはもともと嘲笑に近い意味を持っていた。掲示板のログを漁れば証拠は山ほど見つかる。いろいろ使い方に謎ルールがあったらしい。
もう一つはおそらく、ガラケー時代に中高生あたりが使いはじめたものである。こちらは warai の頭文字ではなく「笑っている口の形を模した文字」として理解されている。最初から嘲笑の意味はない。前者と違って Web 上に証拠は皆無で、私も人から聞いてたまたま知っただけである。
証拠がないといっても、世代の人に "w" の由来を訊いて回れば確認が取れるはずである。 Twitter なり何なりで、誰かアンケートを取ってみてほしいところ。
追記: Diablo (ゲーム) のチャットで 2 ちゃんねるより一回り早く "w" が利用されていたらしい。これはこれで少し意味合いが違ったようだ。まあ独創性の高いスラングと違って、「笑 → w」の変化はそこら中で起こっていて当然ではある。