知的障害と判断される IQ のしきい値は 70 で、これは -2σ
である。自閉症スペクトラム指数のカットオフは 33 点で、これは +2.3σ
に相当する1。どちらもその値だけで判断されるわけではないけれど、おおむね何らかのパラメーターが平均から 2σ
以上外れると、それが強く関係する領域では困難が伴う可能性が高いということだと思う。
個人的には「意外と狭いな」と思う。人の性質を表す独立なパラメーターは当然ほかにもたくさんある。一つや二つ 2σ
以上外れている人の方が多い…というか、次元の呪いの例としてよく知られているように、パラメーター数が十分に多ければ、全てのパラメーターが平均的な人はほとんど存在しない。「みんなちがって、みんないい」は統計的にも正しいはずなのだ。
そうなっていないとしたら、現在のヒトの社会では知能とコミュニケーション能力のウェイトが大きい、もしくは適正がないからといって避けて通るのが難しい、ということなのだろうか。