てがみ: qatacri at protonmail.com | 統計 | 2022

202210300

将棋における先手の勝率は、統計的には 53% くらいだという。「後手番は不利だから千日手を目指すことがある」と聞くと、割に合う勝率差なのか不思議に感じるけれど、本当の勝率差はもう少し大きいかもしれない。棋力差がある人同士が対戦すると、一般に先後の勝率差は 0 に近づく。これは極端なケースを考えてみると分かる。棋力差が無限大で一方が必ず勝つペアが先後ランダムで対戦したら、そのペア限定での勝率差は 0 になる。

ではコンピュータ将棋ではどうなのか、という疑問が湧く。調べてみると、プロ棋士の統計を含めてこの話を書いている方がいた。

将棋の先手勝率=52%に騙されてはいけない - コンピュータ将棋 Qhapaq

特定のプロ棋士に注目した場合の先後勝率差は 10 ポイントくらいということで、やはり全体の統計より少し有利らしい。

将棋は究極的に先手必勝か後手必勝か引き分けである。引き分けを積極的に狙わなければ、棋力が上がるほど先後の勝率差は開いていく可能性が高い。雑すぎる推測ではあるが、実際にコンピュータの勝率差は開いているようだ。

将棋で後手が途中で先後を選べるルール | やねうら王 公式サイト

先の Qhapaq さんの記事 (2020 年) ではコンピュータの先手勝率が 6 割程度と書かれているのに対して、 2022 年の大会では先手勝率が 70% らしい。恐ろしや。

ところで、先後がより公平になるルールとして、先のページのコメント欄に次のような提案があった。これどうなんだろう。

素人なんだけど、将棋って先に玉取られたら負けなんでしょ?
じゃあ、後手は玉取られたら後に一手だけ指せて、それで先手の玉が取れたら引き分けにすれば公平なんじゃないの?
From https://yaneuraou.yaneu.com/2022/01/01/if-a-white-player-choose-the-turn-in-the-middle-of-a-game/#comment-165370