文章の入れ子構造を分かりやすくするため、数式の括弧のごとく「」を使いすぎる傾向がある。
- なぜ生きているかと問われれば、本能的に死ぬのが怖いからという以上の理由はない。
- 「なぜ生きているか」と問われれば、「本能的に死ぬのが怖いから」という以上の理由はない。
もっと無難な例文はなかったのか。それはともかくこの括弧、用法的には会話文や引用に該当するのかもしれないが、とくに後半の括弧は実質的に数式の括弧と同じである。自分の文章を第三者が読んだとき、どれくらい容易にパースできるか判断できなくて、つい予防的に使ってしまう。実際に読みやすくはなるのが難しいところ。
強調目的に使うのは原則として止めている。書いているときには読み飛ばされないようにと使ってしまいがちだが、時間を置いて読み返してみるとたいていくどい。これ、他人の文章を読むとすぐ気づくのに、自分の文章だと分からなかったりする。