コロナで学んだことに「人の行動が絡むことに物理学のようなアプローチを素朴に適用するのは難しい」ということがある。予測精度はともかく、感染症の拡大収束なんてシンプルなモデルで説明可能だろうと思っていた。実際には事後の検証ですら現象をうまく説明できていないようにみえる。
物理学のようなアプローチの適用が難しいのは、実験ができないという点にもある。これだけ世界で流行したらたくさんデータが取れて、すぐに効果的な感染対策ができるようになるだろうと思っていた。実際にはマスクの効果すら推定が難しいのだから、直接的な実験ができないことの困難さがよく分かる (いちおう再生産数に対して ×0.8 という数字は出ている)。