電子レンジのマイクロ波の周波数は水の固有振動数に合わせてある…というのは大嘘で、吸収スペクトルのピークとはほど遠い位置にある。まあこれ自体は門外漢にとって単なる知識の問題である。
ただ、知識がなくてもこの話のおかしな点に気づくことはできる。そもそも食品を温めるためにあまり吸収係数の大きいところを狙うのは良くない。食品の内部に届く前に吸収され、表面だけが加熱されてしまう。食品を通り抜けた電磁波は壁で反射されて再び食品に当たるので、少し吸収係数が小さくても効率が大きく下がることはない。つまり、電子レンジは吸収係数が大きすぎないところを積極的に利用している。
たぶん。