むかし、本当に困っていた人を詐欺ではないかと警戒して手を引いてしまったことがある。ずっと後悔している。詐欺に注意しろとはよく言われるけれど、本当に助けを求めている可能性があることも忘れてはいけない。詐欺に遭うより、助けを求めた人の手を振り払ってしまうことの方がずっとダメージが大きい。
振り込め詐欺なんかも、ほぼ詐欺だと認識しながら振り込む人もいるのではないかと思う。自身の生活に支障がないくらいの金額であれば、 1 % でも本当に困っている可能性があるなら振り込む、という判断はおかしくない。まあ詐欺者はそこにつけこんでいるわけで、社会全体としてそういう場合に振り込むのは良くないのだろうが、一個人の判断としては合理性がある。