音声のサンプルに「銀河鉄道の夜」の冒頭が使われているのを聞いて、ふとあの文体が読みたくなった。
なんとなく読んだことがある気でいたが、小学生のときに藤城清治の影絵本で読んだだけで、原作を通読したことはなかったかもしれない。後半はなんというか、宗教観的なものがかなり直接的に書かれているのだな。
ところで、私は作中に出てくる「天気輪の柱」を黄道光の別名か何かだと思っていた。これは宮沢賢治の数ある造語の一つで、何を指すかは諸説あるらしい。少し丁寧に読み返してみると、地上の建造物を指していると考えたほうが自然かなあ。