因果律が崩れるというとまともな理論として成立しないように聞こえるけれど、偏微分方程式が (0) ローレンツ不変で、 (1) なんらかの境界条件のもとで解が一意に決まって、 (2) 因果律を破っている (202401602 の意味で)、という場合に何が起きるのかよく分からないな。
もちろん一意性に必要な境界条件の形によっては、時間軸に沿った予測能力を失う。それは致命的なことではあるけれど、いわゆる親殺しのパラドックスのように理論が矛盾するわけではない。時間と空間をあるていど対等に扱う理論で、時間軸だけに一方向の予測能力を課すのは変な気もしてくる。それを言い出すとなんでもありになってしまうか。うーん。
少し話が逸れた。私が気になっているのは因果律を満たさない理論ではなくて、ローレンツ不変性などを課した方程式を立てたとき、因果律は自然に成り立っていることが多いのか、それとも頑張って満たすように作らないと崩れてしまうものなのか、である。