離散的な時空間上で単純なランダムウォークを考えたとき、酔っぱらいのおじさん (singular they の話を書いた直後に酔っぱらい = 男という偏見を晒すのはどうなの) の速度はもちろん有限であって、情報の伝播速度は有限である。しかしこのおじさんの確率分布が満たす漸化式の連続極限を素朴にとると、出てくるのは拡散方程式であり、情報の伝播速度は無限になる。
二項分布の極限がガウス分布になるのだから、連続極限をとればそんなものかと流しそうになるけれど、考えてみるとこれは変だ。おじさんが一定速度で右左どちらかにランダムに歩くモデルでは、その刻みをどんなに細かくしても最大伝播速度はおじさんの歩行速度で一定である。つまり (考えている問題に依っては) 極限の取り方が適切でない。
ほんとに?
<追記>これはひどく基本的な間違い。バックリンク参照。</追記>